真のニーズに寄り添うおもてなし
皆さんが、コーヒーショップの店員さんだったとします。
お客様が、Sサイズのコーヒーを注文されたあと、
コーヒーの量を少し減らして欲しいとおっしゃいました。
皆さんならどうされますか?
これは、私がお世話になっている企業研修の講師のかたから伺った、実際にあったお話です。
おもてなしの心を持った皆さんは、
「かしこまりました」と仰せのとおり、コーヒーの量を減らすかもしれません。
しかしそのときの店員さんは、お客様に一歩踏み込でいたそうなのです。
量を減らして欲しいとおっしゃったお客様に対し
「飲みきれなさそうですか?」と聞かれたそうです。
この質問は、お客様の真のご要望はなにか?を明確にする質問ですね。
お客様の回答は、
「コーヒーがカップにたくさん入っていると、持ち帰る時にこぼしてしまう。
だから少なめにして欲しいのです。」
というご要望でした。
店員さんは、コーヒーの量を減らすことなく、
Mサイズのカップに入れ替えて渡していたそうです。
素晴らしいですね。
私たちは時に、相手の言葉、そのとおりに対応することがおもてなしであると思い込んでいる時があります。
しかし、言葉の奥に隠れている真のニーズに寄り添うことがおもてなしであり、それをくみ取れてこそ真のプロなのではないかと感じました。
そのためには、単に相手の言葉を聞いているだけでなく、相手の要望や感情を想像する力や引き出していく力も必要となりますね。
このコーヒーショップの店員さんのように
勇気を出して「質問をしてみる」ということも時には必要かもしれません。
真のニーズに寄り添うおもてなしができているか。
常に意識していこうと思います。

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